2024 2.12 mon., 2.13 tue., 2.14 wed., 2.15 thu.
THE BRAND NEW HEAVIES
artist THE BRAND NEW HEAVIES
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
寒さを吹き飛ばす、熱狂のパーティ・タイムがバレンタイン・シーズンのブルーノート東京で繰り広げられています。インコグニートと人気を二分する"アシッド・ジャズの王者"、ザ・ブラン・ニュー・ヘヴィーズ(BNH)の登場です。
超満員のオーディエンスからの盛大な拍手を受けたサポート・メンバーが位置につき、その後、真っ赤なハットをかぶったサイモン・バーソロミューが客席通路に登場。ギターは抱えているものの、まだ音は出さず、オーディエンスを煽りに煽ります。その熱気の中、続いて現れたのは、べースのアンドリュー・レヴィ。サングラスとロングマフラーがよく似合います。やはり、まだ音は出しません。頭上でガッチリ手を合わせたふたりは、そのままバンドスタンドに向かい、ここぞというタイミングで演奏にとりかかります。重厚なベースの音色と軽快なフレーズ、ギターによる無類に歯切れ良いリズム・カッティングとロック調のソロ。そのコンビネーションの妙に、「ああ、今、ザ・ブラン・ニュー・ヘヴィーズを聴いている」という快感は増すばかりです。
「Gimme One Of These」、「Sphynx」など名盤ファースト・アルバム『The Brand New Heavies』(1990年)からの曲をメドレーで聴かせた後、いよいよ現ヴォーカリストのアンジェラ・リッチのフィーチャリング・ナンバーへと突入します。スタイリッシュな彼女が登場すると、ステージ上はさらに華やかになり、「Never Stop」、サイーダ・ギャレットの名唱が古くからのファンには印象深いであろう「Sometimes」など90年代のBNHクラシックスが次々と、2024年の空気の中でプレイされてゆきます。マリア・マルダーの古典的ナンバーをダンサブルに衣替えした「Midnight At The Oasis」から、「Daybreak」へとメドレー形式で進む、つまり真夜中→夜明けと続けていくあたりも実に心憎いプログラミングです。
「BNH」では、アコースティック・ジャズの第一人者であるテナー・サックスのリチャード・ビーズリー、トランペットのベン・エドワーズ(エイミー・ワインハウスやベースメント・ジャックスと共演)、キーボードのマット・スティールらも快演を繰り広げ、大定番「You Are the Universe」ではアンジェラと、パーカッションのミム・グレイがヴォーカル・パートを分担。場内総立ちのまま、盛りだくさんのステージは幕を閉じました。
初日のファースト・セットからいきなり、パワー全開のパフォーマンスです。公演は15日まで続きますが、生粋のエンターテイナーであるザ・ブラン・ニュー・ヘヴィーズだけに、各ステージ、ますます白熱していくのは間違いのないところでしょう。
(原田 2024 2.13)
Photo by Tsuneo Koga
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本公演は明日2月15日(木)まで開催中!
~LIVE INFORMATION~
『THE BRAND NEW HEAVIES』
2024 2.12 mon., 2.13 tue., 2.14 wed., 2.15 thu.
2024 2.12 Mon.
1st | |
---|---|
1. | GIMME ONE OF THOSE ~ PEOPLE GET READY ~ SPHYNX |
2. | RIDE IN THE SKY |
3. | NEVER STOP |
4. | SOMETIMES |
5. | BACK TO LOVE |
6. | DREAM ON DREAMER |
7. | MIDNIGHT AT THE OASIS |
8. | DAYBREAK |
9. | BNH |
10. | STAY THIS WAY |
11. | SPEND SOME TIME |
EC. | YOU ARE THE UNIVERSE |
2nd | |
1. | GIMME ONE OF THOSE ~ PEOPLE GET READY ~ SPHYNX |
2. | RIDE IN THE SKY |
3. | NEVER STOP |
4. | BACK TO LOVE |
5. | DREAM ON DREAMER |
6. | MIDNIGHT AT THE OASIS |
7. | DAYBREAK |
8. | BNH |
9. | STAY THIS WAY |
10. | SPEND SOME TIME |
EC. | YOU ARE THE UNIVERSE |